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milumo コラム集

メガネのバカヤロー

Vol.07 PCメガネってどうなの?

ガガーリンさん。

 

黒渕トオル
黒渕トオル

「生涯、黒縁メガネ。」と決めこむ、兼業フリーライター。眼鏡業界を、独自の視点で書き綴る。

あいかわらず素人目線で好き勝手書かせて頂いております。

今回は、最近話題の“PCメガネについてメガネ愛用者の一人としてのモヤモヤをお聞き頂きたい。

 何やら聞き慣れないフレーズを耳にする様になったと思ったら、昨年から今年にかけて“PCメガネという存在は、雑誌・広告の影響に加え、テレビCMが追い打ちになった様で、一気に世間に広まった。

 

「ついに近未来が来たな。」

 

 

わたしはネット広告を初めて見た時、日本の技術力に随分と関心したのを覚えている・・。

 

CPUやバッテリー、記憶媒体がSSDだとしても、あの細いフレームの何処に組み込まれているのか?マウス操作は視線の移動で行うとでも言うのか??

 

 そんな、メガネ型PC”への無駄な興味は、大手メガネチェーン店の「ブルーライトプロテクト」を謳った、嵐の様なテレビCMラッシュを目にする様になってキレイさっぱり消滅した。

 

 

「液晶画面から実は、目に有害な恐ろしい青い光が出てました・・。」

 

 

ええ・・・。

 

そんな事、急に言われても困る。

 

しかも、スマホや携帯の画面もだなんて・・。

 

 もっと早く言ってくれよ!・・と思ったと同時に、すぐに買わなくちゃ!・・と思った人も多い事だろう。実際、ある大手メガネチェーン店のPCメガネは、2012年には80万本を売上げている。

 

「どんだけ皆ビビってんだよ・・。」

 

自分もちょっと怖くなってきたので、詳しく調べてみた。

 

いわゆる「ブルーライトハザード」と言われる、青色可視光線による網膜への損傷を防ぐ為に、PCメガネは存在する様である。可視光を含めた光には波長があって、単位はnm(ナノメートル)、この波長は短くなればなるほど高エネルギーとなる。

 

青色光は380~495nmの範囲を指す。液晶画面のLEDから放出される青色光を長時間浴び続けると、疲れ目の原因になったり、網膜に悪影響を及ぼす可能性があるようだ。

 

可能性・・・??

少し掘り下げて調べてみると、青色光以外にも興味が沸いて来る。

 

対局にある、波長が長い光が赤外線。こっちは治療等に使われている為、むしろ体に良いイメージがある。

 

そして、青色光よりも波長が短いものに目を向けて見ると、紫外線やエックス線があった。これらは、目に見えるいわゆる可視光では無くなってしまうが、非常に高エネルギーで体に悪いイメージが根付いている。

 

確かに、紫外線に関しては、目を含めた多くの病気の起因となる事が証明され、環境省からも紫外線に対する保険マニュアルが出される程。世間一般的にも“UV”(ウルトラバイオレット)として広く認識され、お肌の敵である事は、たいていの奥様は知っている。

 

そして、そんなお肌を気にする奥様が、セレブを気取ってかけるサングラスは、そのほとんとが“UVカット”仕様なのである。

 

 こんな風に、ブルーライトも世間に広く認識され、PCメガネがUVカットのサングラスと同じ様に普及して行くのだろうか?

 

 先程の、PCモニターから放出されるブルーライトの目への影響についての記述。これは、あくまで可能性にとどまっていたはず。

 

確かに、長時間の使用や、体調、使用環境によって、角膜への影響は否定できないが、紫外線の様に、病気に至る具体例や、その危険性を強く警戒する情報は多くは無い。

 

 

 

それなのに、これだけPCメガネが売れている現実。

 

そこには、大きく2つの要因があるのではないだろうか・・。

 

一つは、プラシーボ効果。いわゆる偽薬のようなものだ。

 

ブルーライトという、耳慣れない存在が、様々なメディアから初めて情報として世間に知れ渡った時、多くの人は詳しい事は知らないまま、その危険性を鵜呑みにしてしまう。近年のスマートフォンやタブレット携帯端末の急速な普及によって、モニターを見る機会が増えた事もあって、ブルーライトプロテクトPCメガネが売れる。

少し言い方が悪いが、製薬会社が、たいして危険の無い病気の情報を流し、自社で開発した特効薬を直後に販売しているように見えて仕方がない。

 

 

もう一つは、にわかメガネの存在。

 

職場の後輩の事務員が、PCメガネをかけている。彼は視力が悪いわけではない。彼がある日から、事務仕事でパソコンに向かう時になるとメガネをかけるようになった。

 

わたしはそのメガネが、度無し・・、いわゆる伊達メガネだと瞬時に気付いた。長年メガネをかけていると、あの妙なレンズのギラつきは違和感を覚える。

「ドラマの撮影じゃあるまいし、こんな所でオフィス感出さなくてもなァ・・。」

 

メガネの知的なイメージに憧れて伊達メガネをかける人間を、わたしはにわかメガネと呼んでいる。そんな典型的にわかメガネの後輩からの、意外な一言。

 

「これ、PCメガネなんです。」

 

 

なんでしょう。

 

この感じ。

 

 

胸を張って、「私は、にわかメガネですけど?」と言われた感じで何とも腹が立った・・。

 

わたしが、にわかと馬鹿にしていた伊達メガネの存在、それがPCメガネの登場によって世間に公言されてしまった様な、そんな感覚に陥った。

 

メガネは本来、視力を補う為に止む終えずかけるもの。曇ったり、ズレたり、耳の裏が痛くなったり・・。そんなメガネの現実的な部分とも我々は日々向き合っている。PCメガネの効果がどの程度かは分からないが、メガネである以上、レンズ以外の部分も重要な訳で、これだけ売れたPCメガネが今後更に売上げを伸ばすかどうかは、このにわかユーザーにかかっているような気がする。

 

 ちなみに・・、わたしの後輩はもうかけてません。()

 

青色可視光線は、PCモニターだけではなく、青い物からも当然放出されている。

そう考えると周りは青い物だらけ。

 

「地球は青かった。」

ガガーリンが言った様に、そもそも地球が青いのだから当たり前だ。

 

青い海や空を眺めて、癒されようと思っても、頭の片隅で

 

「青色光浴びてんなァ・・。」

 

とか思っていたら体も休まらない。人間を含めた自然界ではサーカディアンリズムと言われる生体リズムがあり、一日は太陽からの様々な色の光を浴びる事でバランスを保ち、繰り返されている。

 

そんな中で青い光だけどうのこうの言っても、今更変わらないような気もする。

 

ブルーライトの危険性を軽視するわけでは無いが、青い地球で生活してるんだから、そこまで気にする必要は無いんじゃないか??・・そんな結論に達した。

 

そして、それでも気になると言うならこう言いたい。

「モニターにフィルム貼ろうね。」